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2023.09.28
原作“ビックリマン”株式会社ロッテの本原正明ロングインタビュー
構想5年、アニメ化への想いを、ロッテ「ビックリマン」責任者の本原正明氏が語る。

コンテンツコラボ商品実現のきっかけは、キャラクターを覚えるため!?

―チョコレート菓子「ビックリマン」はいつからご担当されていらっしゃるのでしょうか。
またビックリマンとの思い出があれば教えて下さい。


2013年から担当していて、11年目になります。
私自身「ビックリマン」世代ど真ん中ではなく、1985年頃の悪魔VS天使発売時代はまだ幼少期でした。ただシールをもらって机に貼っていた記憶はあります。
私が担当する前は「ビックリマン」歴代担当者はビックリマン世代の方ばかりで、そういった中で初めてライトな世代の私が担当した、という感じですね。

―実際にご担当になられてから、かなり勉強されたのでしょうか。

かなり勉強しました(笑)。歴史の勉強くらいの感じで(笑)。
最初はキャラクターの名前を覚えるのも必至で、ただそれが逆に、コラボ企画のアイディアのヒントにもなりました。何事も困難から新たなアイデアが生まれるものですね。

―昨今、人気作品とのコラボも次々登場していますが、これはどのような意図で導入されたのでしょうか?

よく、「人気のコンテンツと「ビックリマン」をくっつけたかったんですね。」なんて言われるのですが、10年前の2013年はコラボという考えは、お菓子の中では今ほど多くなく、稀なことでした。
コラボ商品を加速しようと考えたきっかけは、自身がキャラクターをすぐに覚えられなかったことからなんです。そこで、もし興味がある領域だったら覚えられるかもと思いまして。僕はサッカーが好きなので、サッカーのキャラクターに当て込んでみたら、早く覚えられたんですよ。人が興味のある領域だったら覚えられる可能性があるかもしれない、というところから、「じゃあみんなが興味のある趣味領域のモノやコトと組んでみよう」という感じでコラボが生まれました。まさに、「多趣味興味喚起戦略」なんです。だからアニメ等に限らず、野球やサッカー、お笑い、アイドルといった様々な分野とコラボレーションをしています。「幅広くコラボをやっていますね」とたまに言われるのですが、趣味って一つではないので色々な角度から当てているんです。ただ単に売り上げのためということではなく、まずはビックリマン自体に興味を持ってもらいたい、というのがコラボを始めたきっかけであり、今も変わらない想いです。
なので、今回のアニメも、ある意味同じようなことだと思っています。

―「ビックリマン」の魅力はどんなところにあると思いますか?

誕生した当時から、「人をビックリさせる、ドッキリさせる」という、ドッキリシールという形から始まっていますが、そういった遊び心と意外性(ビックリ)がビックリマンの原点であり、ブランドに込めている想い、強みだと思っています。
ビックリマンが愛され続ける理由は、一つ明確なものとして、おみくじ感覚で買っている人が多いという点があります。例えば、あるコンテンツのシールだけ集めたい場合、今だったらネットで買えるのでお菓子で買う必要がないんです。そんな時代の中で、なぜお菓子で買う必要があるんですか、とあらゆる世代へリサーチすると「何が当たるか分からないドキドキ感を買っています。」という回答が多いです。お菓子のついたおみくじのような感覚で買っていただいている。だからこそ我々もドキドキしてもらえるような鮮度や、何が入っているか分からないという楽しみと意外性(ビックリ)を常に商品に込めています。

私もこのアニメに賭けて一緒に成功させたいなと思った

―本原さんは「ビックリマン」を再びアニメ化できないかと考えていらしたとのことですが、実際にアニメ化が動き出したときはどのようなお気持ちでしたでしょうか?

元々5年前くらいからアニメ化したいと動いてはいました。過去にビックリマンはアニメ化されていますが、僕としては過去のリバイバルものではなく、新しい時代のビックリマンを作っていきたいという思いがあったので、一緒に力を貸していただけるようなところ、そしてタッグを組んでビジネスとして成り立つようなところと組みたいなと、色々模索をしていました。
そんな中で元々繋がりがあったシンエイ動画の林郁美さんとの接点から話をしていく中で、私がやろうとしている新しいアニメという点と、新規層へのアプローチも狙った八頭身キャラクターなど、新しいチャレンジをしてくれそうということもあったので、そこに私も賭けて一緒に成功させたいなと思いました。

―アニメプロデューサーとの印象的なやり取りなどを教えて下さい。

やり取りの中で一つ明確にディスカッションしていたのは、昔のビックリマンアニメの二頭身のデフォルメキャラクターではなく、八頭身にして、新しいキャラクターのイラストにする点、そして過去ビックリマンが一大ムーブメントになった風景など、ビックリマンの魅力を今の人たちに分かりやすく伝えたいということです。「ビックリマンシールで経済の勉強になりました。」「シールの交換で価値の交換を学びました。」と言ってくださる方も多い。そんな風に、時代は変われど続くビックリマンシールの凄さや愛される価値のようなものを、今の時代に広めるようなアニメにしてほしいということを、明確にお伝えしました。

また昔の凄さを伝えるというオーダーはしたのですが、あまり制限すると面白いものが生まれないと思い、チェックポイントは明確にしながらそれ以外は自由にできるようにお任せしました。細かく言ってしまうと自分が思い描いている方に近いかもしれないですが、それ以上の意外性含めて超えてこないなと思ったんです。なので、そこは逆に、皆さんのプロ手腕に賭けてみようかなと。設定が今のリアルな世の中にありそうなものである一方で、昔の時事ネタを入れていたりするところが巧みで、アニメだからこそできる、時代を超えた設定ストーリーが素晴らしいなと思いました。見ていて本当に楽しいです。
またオープニングも、テンポ・曲調があっていてすごくいい曲だなと思います。
そして声優さんもかなり豪華にしていただいていて、キャラクターにあった、良いメンバーをそろえていただきました。さらに、ビックリマンファンの皆さんだったら、とてもビックリされる、ある方も出演されます。ご本人も初めてアフレコを体験されて、とても楽しまれていました。どうか楽しみに待っていてください。

ー初めて本作のキャラクターをご覧になったとき、いかがでしたか。

林さんから「キャラクター原案が武井宏之先生に決まりました!」という一報をもらった時は「おぉ~」と。それだけ「ビックリマン」のために動いてくれる思いの強さがありがたいなと思いました。
ヤマトはヤマト王子らしさは残しつつ、照光子やヘッドロココなどもそうですが、新しい見た目になっていつつ、特徴をとらえているものがあって面白いなと思います。

「これが、令和のビックリマン。」というキャッチコピーは、歴史の長さを物語っている

―令和のアニメ化とのことで、本作にどんなことを期待されますか?

「これが、令和のビックリマン。」というキャッチコピーは歴史の長さを物語っているなと。昭和から始まって、平成を越えて、令和まで続いているというのは、たくさんの方に愛され続けてきたロングセラーブランドだからこそ成り立つもの。ストーリーも「ビックリマン」の価値が、紙幣のようにかなり高い設定になっていて、アニメを通して昔流行った理由や、魅力や本質価値が今の時代も続いていることが分かりやすく描かれているところが、すごく期待できます。
アニメ構想5年の中で、こうして実現しているのは本当にありがたく、私の夢も実現しました。

―アニメ「ビックリメン」は、どのような人に受け入れられると思いますか。

ビックリマンを知らない方にも入りやすいと思います。もちろんビックリマンファンも楽しめると思います。
ビックリマンはシールから始まっているメディアミックスのはしりとよく言われており、非常に珍しいです。(通常はアニメや原作コミック等から始まる)
なので、発売当時はストーリーは皆様がシールの裏面をみながら空想していかないと楽しめないものでした。しかし今回アニメという形でカジュアルにビックリマンに触れることができ、「ビックリマンって最近よく聞くようになったけどこんな価値があるんだな」と気づいてもらえる人が増えてくれたら嬉しいです。

―「ビックリマン」ファンへ、そしてアニメ「ビックリメン」で、「ビックリマン」に初めて触れる視聴者の皆様へ、それぞれ期待、見どころを教えてください。

「ビックリマン」ファンの方へ
今まで見てきたビックリマンとは違う、新しいビックリマンを見ていただける機会になると思います。かつての懐かしさと、令和ならではの新しい一面、両方楽しんでいただける素敵なアニメになっています。

アニメ「ビックリメン」で、「ビックリマン」に初めて触れる視聴者の皆様へ
「ビックリマン」の名前を聞いたことがあっても、「シール付きのお菓子?」「昔すごいブームがあったみたいだけど、なんだろう?」という人は、実は多かったりします。そういった方々に、アニメを通して、ビックリマンの魅力や、昔のブームの凄さ、そして今なお愛される理由を伝えられたらうれしいですね。

★プチエピソード

―キャストさんからよく、「お菓子が昔よりおいしくなってますよね。」と言われるのですが、ウエハースの方も改良を重ねていっているのでしょうか?

基本の構成は変えていないのですが、2010年にはビスケットクランチに変えてピーナッツアレルギー対応をして子供から大人まで安心して食べられる商品設計にしたりと配慮はしています。
お菓子メーカーとして美味しさへの進化も日々研究を重ねており、チョコレートの美味しさやウエハースのよりサクサクした食感追求など発売当時からの技術進化があります。シールもお菓子も両方こだわる、ある意味二刀流なので、どちらも本気でやっています!

|PROFILE| 
本原正明/ほんばらまさあき
ロッテマーケティング本部ブランド戦略部 焼き菓子企画課 課長
2013年よりビックリマンのマーケティングを担当。
低迷期であったビックリマンをコラボレーション戦略やお菓子の領域を越えた企画、
リアルイベント(江の島水族館コラボ等)など幅広くプロデュースしたことで、ビックリマンブランド売上V字回復の立役者となり、現在は講演活動など幅広くキャラクタービジネス全般を社内外でも推進している。

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